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忘れられる、キスを
第9章 痕跡
いつの間にか眠ってしまっていたらしい。
目が覚めたときには、外は薄っすら明るくなっていた。

ぼんやりとした頭が次第にはっきりしてくる。

あ、私、昨日…

自分の行為を思い出し、恥ずかしさで枕に顔を埋める。

あんな…あんなエッチなこと、初めて…した。
しかも、先輩のこと…

淫らな感覚がぶり返してきそうで、私は勢いよく起き上がるとバスルームへと駆け込んだ。
熱めのシャワーを浴びると、さっぱりとして気分も落ち着いた。
脱衣所の鏡に全身を映す。

極端に太ってはいないけど、丸みを帯びた身体。
小さな胸。
下腹部に貼りつく薄黒い茂み。
どこをとっても、あまり自分の身体に好きなところはない。

けれど。

身体の至る所に点々と付けられた、紅い痕。
ずっと好きだった先輩の、ではなく、ここ数週間前に久しぶりに会った後輩が付けた。
この痕こそ、私と後輩が普通じゃない関係であることの証。
それでも、私は先輩のことを想い、自分を慰めた。

淋しいなら、苦しいなら、自分を想い、求めてくる彼に身を委ねればどんなに楽か。
そんなことは分かっている。
分かっているけど。

この身体に触れて欲しいと願うのは先輩だけで。
それは、彼に…星くんに求められるほどに、強くなった。

キスにもセックスにも驚くほどに無知で。
男の人に…先輩に身体を触られたい、なんて、微塵も考えたことなかったのに。
ああ、ほんと、私、おかしくなっちゃった。



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