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Platonic Love
第2章 美人さんとジュラシックパーク
ドキドキしながら猫さんを見たら、めっちゃガン飛ばされてた。
それはそれは鋭い眼差しで息が詰まるかと思った。
「……お前、清美のこと知ってて近づいたのか?」
「へ?い、いえ。知りません」
「ふぅ〜ん。まぁ、いいや。とりあえずコレ」
意味深な質問をしてきたと思ったら、財布からゴッソリと札束を抜き出した猫さん。
そして抜き出した札束を俺の前に置いた。
「え?なんですかコレ?」
いきなり札束を差し出された俺は驚いてしまい、猫さんを瞬きしながら見た。
猫さんはタバコを一本口に咥え火を付けると、煙を吐きながら俺に言った。
「あの指輪20万で買ったろ?今ここにあるのは30万だ。さっきの2万と合わせて32万になる訳だが、その値段で買い取ってやるよ。俺は思い出を買い取るのが得意だからな」
ゴミを見るような猫さんの目がタバコの煙越しに透けて見えた。
そして俺が猫さんに質問する前にハッキリと命令された。
「だから清美には今後一切関わるな」
それは今までに聞いたことがないくらい威嚇した、怖い男の声だった。