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Platonic Love
第2章 美人さんとジュラシックパーク
どうして思い出せないんだろう。
絶対どこかであの上目遣いとかうっとりした顔を見てるはずなのに。
思い出せ思い出せと自分に念じて頭をトントン叩いていたら、着信音が鳴った。
モヤモヤした気持ちのまま電話に出たら、眠たそうな鼻声が耳に入ってきた。
『元気か圭太ぁ?』
「………なんの用?」
もしもしから始まらないこのバカ男は、冷たい俺の態度に笑っていた。
クククと喉を鳴らす独特な笑い方。
「マジでなんの用?」
面倒臭くてまた冷たくそう聞いたら、どストレートに聞きいてきた。
『真里ちゃん寝取られたんだってぇ?聞いたぞぉ~浮気相手から』
相変わらずドSな野郎だ。ムカツク。
「もっと質問の仕方あんだろ」
深い溜息と一緒にそう注意したら、またクククと笑った。
悪趣味な奴め。