この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
俺はキミだけに恋をする
第10章 SS* 『聖なる夜に甘いkissを♡』
12月に入ると、一気に街はクリスマスムード一色になる。
でも俺たちは受験生。浮かれてなんていられない。
だけど……クリスマスくらい好きな人と過ごしたい ──。
俺の父親は海外に単身赴任中だ。母親はクリスマスに合わせて父親のところへ行く予定。
どうせお正月に帰ってくるんだからわざわざ行かなくてもいいと思うんだけど……。
『向こうでクリスマスを過ごしてみたいし、お父さん一人じゃ可哀想でしょ?』と母親は言った。
俺にも一緒に行こうと誘ってくる辺り、受験生の母親としての自覚があまりない。
冬休みの間は予備校に通って、受験に向けて追い込みだっていうのに……。
恋人の桜も同じ予備校に通っていて、行き帰りの短い時間が2人きりで過ごせる貴重な時間となっていた。
「もうすぐクリスマスだね」
隣を歩く桜が白い息を吐きながら言った。
「桜。23日なんだけど……例のごとく、大野から集まらないかってLINEが来た」
今年のイブは平日だから、俺たちは予備校がある。
だから、前日の23日に桜と過ごす予定だった。
予備校は休みだし、久しぶりに桜と長い時間一緒にいられると思ってたのに……。
「そうなんだ!ハロウィン以来だね!」
「あいつらいっつも俺ん家をあてにして、勘弁して欲しいよ……」
ため息をつく俺を、桜はくすくすと笑った。
でも俺たちは受験生。浮かれてなんていられない。
だけど……クリスマスくらい好きな人と過ごしたい ──。
俺の父親は海外に単身赴任中だ。母親はクリスマスに合わせて父親のところへ行く予定。
どうせお正月に帰ってくるんだからわざわざ行かなくてもいいと思うんだけど……。
『向こうでクリスマスを過ごしてみたいし、お父さん一人じゃ可哀想でしょ?』と母親は言った。
俺にも一緒に行こうと誘ってくる辺り、受験生の母親としての自覚があまりない。
冬休みの間は予備校に通って、受験に向けて追い込みだっていうのに……。
恋人の桜も同じ予備校に通っていて、行き帰りの短い時間が2人きりで過ごせる貴重な時間となっていた。
「もうすぐクリスマスだね」
隣を歩く桜が白い息を吐きながら言った。
「桜。23日なんだけど……例のごとく、大野から集まらないかってLINEが来た」
今年のイブは平日だから、俺たちは予備校がある。
だから、前日の23日に桜と過ごす予定だった。
予備校は休みだし、久しぶりに桜と長い時間一緒にいられると思ってたのに……。
「そうなんだ!ハロウィン以来だね!」
「あいつらいっつも俺ん家をあてにして、勘弁して欲しいよ……」
ため息をつく俺を、桜はくすくすと笑った。