この作品は18歳未満閲覧禁止です

- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
My sweet☆Angel 〜恋に落ちた堕天使
第4章 lV

「ルシファー様…」
「此処で俺と会った事も誰にも言ってはいけないよ」
「はい…」
イヴはラファエルへの背徳感に苛まれ、生唾を呑み込みながら返答を返すのがやっとだった
「何か困ったことがあれば此処に来るといい
いつでも相談に乗ってあげるから…ただし、二人だけの約束、ね?」
「はい、ありがとうございます」
礼を言い、顔を上げるとルシファーの姿はもうそこには無かった
お花の精かしら…
それともこのお庭の主様?
見た目はちょっと怖そうけど、お優しい方だった
祖母から、人を見掛けだけで判断してはいけないよ、といつも教えられてきたイヴは誰に対しても決して疑いを持つことは無かった
ラファエルの居室へ戻り、花を生けているところへ主がやって来た
「イヴ、戻っていたの?」
「はい」
「お昼休みは何処へ行っていたの?」
「あ、あの、中庭でお花を摘んでいました」
「綺麗だね、ありがとう、イヴ」
知らなかったとはいえ、うっかり勿忘草を摘んでしまい、おまけにルシファーに会った事も秘密にしなければならなくなってしまったイヴは自分に対してどこまでも優しく接してくれる主に対する後ろめたい気持ちから、どこか他所他所しくなってしまう

