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My sweet☆Angel 〜恋に落ちた堕天使
第4章 lV


イヴ
やはりこの子が…

「ねえ、イヴ、その花を摘んでしまったの?」

「え?」

「この庭の中でその花はだけはね…摘んではいけないんだ」

「え?」

男はそう言うと細く長い指でイヴが作った花束の中から勿忘草を引き抜いた

「ごめんなさい、私、今日このお城に来たばかりで何も知らなくて…どうしましょう」

「知らなかったのなら仕方ない…でもね、ラファエルがこれを知ったらどう思うか…」

陶製の人形のように冷たく美しい顔の男に眉を顰められ驚くイヴ

「ラファエル様が? あの、私どうしたらいいかしら」

「大丈夫、君は黙っていればいい」

「でも…」

「君は嘘を付くわけじゃない、ただ黙っているだけ、ね?」

「でも、やっぱり黙っているのは良くないかしら…
ご主人様に誤ってお許しを…」

「この城に居られなくなっても?」

それは困る
病気で倒れた祖母の治療費がかさみ、最近では母の微々たる稼ぎだけでは食べていくのもままならなくなっていた

このままでは食べ物どころか本当に三人で路頭に迷う事になりかねないところまできていた
イヴがこの城に雇ってもらえる事に決まった時、母も祖母もとても喜んだ
期待を裏切るわけにはいかない

「だから、二人だけの秘密、ね?」

頭からつま先まで全身黒装束の男はそう言いながらイヴの薔薇色の頬にキスをした

「俺はルシファー、よろしくね、イヴ」

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