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Tears【涙】~神さまのくれた赤ん坊~
第4章 ♠ RoundⅢ(淫夢)♠
直輝と気まずい雰囲気になってからというもの、紗英子に眠りは訪れなかった。仕方なく、六時前には起き出して、キッチンで簡単に朝食の用意を整えた。
二人がけの四角いテーブルにいつものように向かい合って座る。リビングの方には昨夜のパーティの名残というか残骸がまだそのまま手つかずで残っていた。
直輝と二人で迎える聖夜のために心を込めて焼き上げたブッシュ・ド・ノエルや鶏肉の詰め物焼き、冷蔵庫にはよく冷えたシャンペンとグラスが入ったままだし、心弾ませて飾り付けた小さなツリーの点滅するイルミネーションは朝の白々とした光の下では何とも侘びしく興ざめに見えた。
あれを片付けなければならないと考えただけで、溜息が出そうになる。
キッチンにはこんがりと焼けたトーストと淹れ立てのコーヒーの匂いが立ちこめた。コーヒーを淹れるのは毎朝、直輝の担当になっている。直輝はむっつりとした顔で二人分のカップにコーヒーを注いだ。
二人がけの四角いテーブルにいつものように向かい合って座る。リビングの方には昨夜のパーティの名残というか残骸がまだそのまま手つかずで残っていた。
直輝と二人で迎える聖夜のために心を込めて焼き上げたブッシュ・ド・ノエルや鶏肉の詰め物焼き、冷蔵庫にはよく冷えたシャンペンとグラスが入ったままだし、心弾ませて飾り付けた小さなツリーの点滅するイルミネーションは朝の白々とした光の下では何とも侘びしく興ざめに見えた。
あれを片付けなければならないと考えただけで、溜息が出そうになる。
キッチンにはこんがりと焼けたトーストと淹れ立てのコーヒーの匂いが立ちこめた。コーヒーを淹れるのは毎朝、直輝の担当になっている。直輝はむっつりとした顔で二人分のカップにコーヒーを注いだ。