この作品は18歳未満閲覧禁止です
Tears【涙】~神さまのくれた赤ん坊~
第8章 ♦RoundⅦ(再会)♦
「おい、冗談は止してくれよ。俺は真面目に話してるんだぞ?」
冗談ではなかった。幾ら有喜菜が良い女になって現れたとしても、今、見苦しいくらいに彼女に欲望を感じているのだとしても、それはたった今のことじゃないか。
俺は以前に有喜菜と関係を持ったことなど、ただの一度もない。それだけは断言できる。
なのに、彼女は腹の子の父親は俺だと言う。そんな馬鹿な話があるか。それとも、有喜菜は頭がイカレちまったのか?