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Tears【涙】~神さまのくれた赤ん坊~
第9章 RoundⅧ(溺れる身体、心~罠~)♦
「そうなのか?」
「だから、言ったでしょ。六年ぶりに再会したときも。四月の初めに、あのピアノバーで出逢ったときにも同じことを私、あなたに言ったわ」
「ああ、確か君はそんなようなことを言っていたな。あのときは君から聞いた話―妊娠のことがあまりにショックで、実は自分が何を話して何を聞いたのさえ、憶えていないんだ」
「酷いわ。私の告白をろくに憶えてもいないのね」
 冗談めかして微笑みかけ、逆に、かつて見たことがないほど真摯なまなざしを向けられた。
「なら、遅くはないのか? 俺たちはまだ、あの瞬間―二十三年前に戻って、やり直せるのか?」
 今度は有喜菜が沈黙する番だった。
「それは、あなた次第よ」
 口にはしなかったが、〝紗英を棄てられるの?〟という言葉を飲み込む。
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