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Tears【涙】~神さまのくれた赤ん坊~
第10章 ♦RoundⅧ 予知夢~黒い霧~♦
 紗英子は微笑み、明るい希望に満ちたまなざしを夫に向けた。しかし、次の瞬間、直輝の口から出たのは、世にも信じがたい科白だった。
「別れてくれないか」
 〝え〟と、紗英子は自分でも愚かしいと思えるほど、無防備な声を出した。直輝の静かすぎる表情にほんの一瞬、憐憫とも悔恨ともつかぬ別の感情が浮かび消えた。
「自分が今、どれほど残酷なことを口にしているかは判っている。だが、俺たちはもう終わりだ。俺は今度のことでつくづく思ったよ。俺とお前の望むものはあまりにも違いすぎる。俺が犯してしまった罪といえば、そのことにもっと早く気づくべきだったということだ」
 紗英子は縋るような眼で夫を見た。
「どうして、どうして、そんなことを言うの? やっと、やっと子どもに恵まれたのに。私たち、赤ちゃんが生まれて、これからまた新しくやり直せるんじゃなかったの?」
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