この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
Tears【涙】~神さまのくれた赤ん坊~
第10章 ♦RoundⅧ 予知夢~黒い霧~♦
 直輝が踵を返そうとするのに、紗英子は早口で声をかけた。
「赤ちゃんは、赤ちゃんを抱いてはいかないの?」
 直輝の歩みが止まる。彼は首だけをねじ曲げるようして振り返った。
「抱いてしまえば、余計に別れの辛さが身にしみる。いつか、もし許されるなら、その子が大人になった時、俺と対面させてくれ」
 直輝の眼には光るものがあった。泣いているのかもしれない。
 今度こそ、彼が背を向ける。大好きだった彼が、十二歳のときから今までずっと見つめ続けてきた彼が、私から去ってゆく。
 紗英子は大声で泣きわめき、直輝を引き止めたい衝動と必死に闘った。
「有喜菜と―結婚するの?」
 最後にこれだけは訊いておきたいと声をかけた。
/401ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ