この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
Tears【涙】~神さまのくれた赤ん坊~
第10章 ♦RoundⅧ 予知夢~黒い霧~♦
「色々とお世話になりました」
「いいえ、でも、本当に良かったですね。赤ちゃん、大切に育てて上げて下さいね」
「はい」
紗英子は頭を下げた。
「元気で大きくなるのよ」
看護士は紗英子から赤ん坊を抱き取った。不思議なもので、看護士に抱かれた途端、赤ん坊は泣き止んだ。
「あら、泣き止んだわ」
眼を丸くする紗英子に、看護士は微笑んだ。
「赤ちゃんはとても敏感なんですよ。弱い存在だから、余計に身の危険を察知するところがあるというか。矢代さんはまだ赤ちゃんの抱っこには慣れてないでしょう。だから、抱き方でそれを感じて、不安になって泣いちゃう。大丈夫ですよ、新米お母さんは皆、同じようなものですから。少しずつ育児をしていく中に、上手な抱っこの仕方も判るようになってきます」
「いいえ、でも、本当に良かったですね。赤ちゃん、大切に育てて上げて下さいね」
「はい」
紗英子は頭を下げた。
「元気で大きくなるのよ」
看護士は紗英子から赤ん坊を抱き取った。不思議なもので、看護士に抱かれた途端、赤ん坊は泣き止んだ。
「あら、泣き止んだわ」
眼を丸くする紗英子に、看護士は微笑んだ。
「赤ちゃんはとても敏感なんですよ。弱い存在だから、余計に身の危険を察知するところがあるというか。矢代さんはまだ赤ちゃんの抱っこには慣れてないでしょう。だから、抱き方でそれを感じて、不安になって泣いちゃう。大丈夫ですよ、新米お母さんは皆、同じようなものですから。少しずつ育児をしていく中に、上手な抱っこの仕方も判るようになってきます」