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Tears【涙】~神さまのくれた赤ん坊~
第4章 ♠ RoundⅢ(淫夢)♠
今なら、こんな風に素直に謝ることもできる。夫婦なんて、存外にこんなものかもしれない。たった一つのボタンの掛け違えだけで、着ている服が合わなくなってしまう。だけど、もつれた糸をそのままにしておいたら、どんどん絡まって、どうにかしようとしても解けなくなってしまう。
やはり、面倒がらずに誤解や行き違いは取り返しがつく中にちゃんと説明し合ってなくしておかなければならないのだ。
紗英子はリボンとラッピングを解き、オフホワイトの小さな紙箱を手にのせた。その箱にも同色の可愛らしいリボンがついている。そっと蓋を開けると、中から現れたのはイヤリングとネックレスのセットだった。鮮やかな緑の石がキャンドルの光を受けて煌めく。
「素敵」
紗英子は思わず歓声を上げ、直輝の顔を見た。
「この石はエメラルドね?」
「ああ、よく判ったな」
「だって、五月生まれの誕生石だもの。直輝さん、だから選んでくれたんでしょ」
「うん、まあ、そういうことだな。お店の人に相談したんだよ。結婚記念日とクリスマスと両方兼ねたプレゼントがしたいんだって。そうしたら、誕生石は守護石でお守りにもなるから、これなんかどうですかって見せてくれたんで、即決。俺もひとめで気に入ったから」
やはり、面倒がらずに誤解や行き違いは取り返しがつく中にちゃんと説明し合ってなくしておかなければならないのだ。
紗英子はリボンとラッピングを解き、オフホワイトの小さな紙箱を手にのせた。その箱にも同色の可愛らしいリボンがついている。そっと蓋を開けると、中から現れたのはイヤリングとネックレスのセットだった。鮮やかな緑の石がキャンドルの光を受けて煌めく。
「素敵」
紗英子は思わず歓声を上げ、直輝の顔を見た。
「この石はエメラルドね?」
「ああ、よく判ったな」
「だって、五月生まれの誕生石だもの。直輝さん、だから選んでくれたんでしょ」
「うん、まあ、そういうことだな。お店の人に相談したんだよ。結婚記念日とクリスマスと両方兼ねたプレゼントがしたいんだって。そうしたら、誕生石は守護石でお守りにもなるから、これなんかどうですかって見せてくれたんで、即決。俺もひとめで気に入ったから」