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愛玩寵姫 - Dream Dolls - 茉奈
第6章 ●わたしは普通にもどれない…
そんな茉奈に、洸弥が揶揄うような口調で追い打ちをかける。
「そんなん、当たりめーだろ。アンタは存在自体がウチの裏製品。無闇に外と関わられちゃ困るんだよ!」
「…ちょっ…!『製品』って……」
思わず反発した茉奈に、洸弥は笑って返す。
「アハハッ!そういう事でいちいち怒るのがお子様っぽいな!」
(……何よ、お子様って…。私は本当に…本当に、不安なのに……)
洸弥に軽くあしらわれ、悔し涙がこぼれてくる。それに気づいた慎弥は洸弥をたしなめる。
「コウ、やめろって言ってるだろう」
「…ハイハイ。」
春日が茉奈に寄り添い、声をかける。
「茉奈ちゃん、生活が変わってしまって、きっと、辛いと思う。でも、大丈夫。私も住んでいるけれど、そんなに悪いところではないの。」
「……本当に…?」
「ええ。基本的には何不自由ない、というか、贅沢な暮らしよ。貴女には、その暮らしをする権利がある。」
「それは私が、特別な『愛玩寵姫』だから?」
「そうね、それもある。でも私にとっては。貴女が小泉先生の、娘だから。私が貴女を守るわ。何か、あっても。」
春日は慎弥と洸弥の手前、ハッキリと蘇我製薬の名前を出すことはしなかった。しかし。その意図は十分に茉奈に伝わった。
「落ち着きましたか。」
慎弥が茉奈に語りかける。
「……はい。私、そちらにお世話になります…。」
茉奈は一度目を伏せて、自分の部屋のベッドを見た。もう、おそらく見ることのない、部屋だ。
ひと呼吸置いて、茉奈は続けた。
「よろしく、お願いします。」
ーーこうして、茉奈の『愛玩寵姫』としての生活が始まった…。
「そんなん、当たりめーだろ。アンタは存在自体がウチの裏製品。無闇に外と関わられちゃ困るんだよ!」
「…ちょっ…!『製品』って……」
思わず反発した茉奈に、洸弥は笑って返す。
「アハハッ!そういう事でいちいち怒るのがお子様っぽいな!」
(……何よ、お子様って…。私は本当に…本当に、不安なのに……)
洸弥に軽くあしらわれ、悔し涙がこぼれてくる。それに気づいた慎弥は洸弥をたしなめる。
「コウ、やめろって言ってるだろう」
「…ハイハイ。」
春日が茉奈に寄り添い、声をかける。
「茉奈ちゃん、生活が変わってしまって、きっと、辛いと思う。でも、大丈夫。私も住んでいるけれど、そんなに悪いところではないの。」
「……本当に…?」
「ええ。基本的には何不自由ない、というか、贅沢な暮らしよ。貴女には、その暮らしをする権利がある。」
「それは私が、特別な『愛玩寵姫』だから?」
「そうね、それもある。でも私にとっては。貴女が小泉先生の、娘だから。私が貴女を守るわ。何か、あっても。」
春日は慎弥と洸弥の手前、ハッキリと蘇我製薬の名前を出すことはしなかった。しかし。その意図は十分に茉奈に伝わった。
「落ち着きましたか。」
慎弥が茉奈に語りかける。
「……はい。私、そちらにお世話になります…。」
茉奈は一度目を伏せて、自分の部屋のベッドを見た。もう、おそらく見ることのない、部屋だ。
ひと呼吸置いて、茉奈は続けた。
「よろしく、お願いします。」
ーーこうして、茉奈の『愛玩寵姫』としての生活が始まった…。