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愛玩寵姫 - Dream Dolls - 茉奈
第6章 ●わたしは普通にもどれない…
少し場が和み、その空気の中で、春日が口を開いた。
「茉奈ちゃん。蘇我製薬では、貴女を迎える準備をしているわ。……『愛玩寵姫』として、貴女を『育てる』ために。」
その口調は柔らかかったが、ある、覚悟のようなものが感じ取れた。
「……えぇ。」
「貴女は、今の生活を捨てて、新しい生活に入る。蘇我の管理する屋敷で暮らすことになるわ。私と、一緒に。」
「……わかったわ。」
春日が共にいるというのは、心強かった。
「すみません。突然の事で驚かれているでしょうが。私と、洸弥で、茉奈さんの今後の暮らしについては不自由の無いようにサポートさせていただきますから。」
慎弥は申し訳無さそうに言った。
「ウチの春日も、その屋敷に長く暮らしています。学生生活を諦めるのは、お辛いとは思いますが…。」
「学校にも、行けなくなるんですね。」
「…はい、残念ながら」
「友人たち、にも……」
(……本当に、私は、蘇我製薬の『もの』になってしまうんだ…)
一度は、蘇我製薬に身を任せよう、いや、むしろ相手の懐に飛び込んで、両親の行方を掴もう、と考えては見たものの、想像以上の自由の無さに、茉奈は怖気づいてしまった。
「茉奈ちゃん。蘇我製薬では、貴女を迎える準備をしているわ。……『愛玩寵姫』として、貴女を『育てる』ために。」
その口調は柔らかかったが、ある、覚悟のようなものが感じ取れた。
「……えぇ。」
「貴女は、今の生活を捨てて、新しい生活に入る。蘇我の管理する屋敷で暮らすことになるわ。私と、一緒に。」
「……わかったわ。」
春日が共にいるというのは、心強かった。
「すみません。突然の事で驚かれているでしょうが。私と、洸弥で、茉奈さんの今後の暮らしについては不自由の無いようにサポートさせていただきますから。」
慎弥は申し訳無さそうに言った。
「ウチの春日も、その屋敷に長く暮らしています。学生生活を諦めるのは、お辛いとは思いますが…。」
「学校にも、行けなくなるんですね。」
「…はい、残念ながら」
「友人たち、にも……」
(……本当に、私は、蘇我製薬の『もの』になってしまうんだ…)
一度は、蘇我製薬に身を任せよう、いや、むしろ相手の懐に飛び込んで、両親の行方を掴もう、と考えては見たものの、想像以上の自由の無さに、茉奈は怖気づいてしまった。