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愛玩寵姫 - Dream Dolls - 茉奈
第7章 ■お屋敷へ…

衣装を身に着けた茉奈は、先ほどとは打って変わって、良家の娘らしい、一種高貴な気配を漂わせていた。
豪華絢爛な振袖に身を包みながら、本人が霞んで見えないのは、茉奈の美貌のせいもあろうが、やはり、これまでに身に着けた立ち居振る舞い、育ちのためだろう。
あえて狭めに着つけた襟元と、肩上げが、彼女の少女らしい清楚さを際立たせていた。

荷物は後からでも送ることができる、と春日に聞いた茉奈は、たいして多くを持っていこうとしなかった。
携帯と、家族や友人のアルバム。気に入っている本を数冊。そして気に入っている下着をいくつか。
洋服は用意されるとのことだったが、寝間着と、お気に入りの抱き枕だけは持っていくことにした。

そして…。春日のすすめで、父の作った薬――残り29錠の特別製の薬は、帯の間に隠し持っておくことにした。

――― ピンポーン。

玄関のチャイムが鳴る。
重い衣装をまとった茉奈の代わりに、春日がドアを開けると、そこには洸弥と慎弥がいた。

「へぇ、馬子にも衣装、ってやつ?」

軽い口調で洸弥が茶化す。先ほどまでの車内での会話とは打って変わって、自信たっぷりのいたずらっぽい表情だ。
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