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愛玩寵姫 - Dream Dolls - 茉奈
第9章 ■牡丹の振袖…
「……あぁっ……!」
(なに……耳…あったかい…耳の後ろ触っちゃダメっ…!)
オイルを優しく垂らした手は、彼女の敏感な耳の後ろを捉える。そして、優しい大人の男性の声が響いた。
「いい子だ。君は美しい。いい子だ……」
(……この、声…。さっきの……?)
疑問に思ったのも一瞬、繰り返し、美しい、いい子だ、と低い声で囁きかけられ、そして、優しく頭を撫でられた。
(……ぁ…。頭を撫でられるなんて…いつぶりだろう……)
自分が幼子になったような、安心感。その直後、少女は突然、酷い眩暈のようなものを感じた。
そして廻る視界の中で、全身の力が抜けて、幸福な気持ちに包まれるのを感じた。
「……わた…し、いい……子……?」
呂律が回っていないのが自分でもわかるが、制御できない。頭がぼうっとしてくる。
(……なんだか…きもち、いい…!)
だんだん全身の力が抜け、目がトロンとしてくるのが自分でもわかる。少女は、木馬から逃れようともがくのを止め、木馬と、微弱な振動を与え続ける電動玩具に、ゆっくりと体重を預けていった。
少女を愛撫している男、蘇我泰三は笑みを浮かべた。紅茶に混ぜた薬、そして眠らせた後での暗示が効き始めたのだ。頭を撫でられることを引き金とした従順性、体内の薬と、香油からの催淫作用。全ては計算通りだった。