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真夜中の贈り物
第7章 その蜜は秘密の蜜
「本当に……透明に……」

「正確にはカモフラージュしているだけですけどね……」

 私の呟きにまで博士が反応する。

「……皮膚と毛髪を背景に合わせて自在に変色させ、あたかも透明であるよう見せているのです。カメレオンと同じ原理です」

 凄い……凄いよ! 私……透明人間になってる!

 一目瞭然(と言うべきだろうか?)の効果に司令もうんうんと頷く。

 なるほど、こうして透明になって前線に侵入する。
 これなら人がいる場所にでも偵察任務に赴けるわけだ。

「服は透明にならんのかね?」

 唐突に、オジサマが言った。

 なるわけないだろ。

 さすがの私も心の中で反射的にツッコミを入れてしまっていた。
 薬を飲んで透明になっているのに、服まで消えるとか私はどんな人間だ。
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