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真夜中の贈り物
第8章 クレヴァスガーデンの淫らな花壇 前編
その絶景は、世界各地を旅して歩き、珍しいものを見慣れたキオにして感嘆の声を漏らさせるほどであった。
「さて、お宝はどこにあんのかなー?」
キオはエヌフィーヌの事は心配しない。
エヌフィーヌは敏捷さこそないものの、かつて宮廷魔術師を務めていたほどの魔法の腕前を持つ。あの程度の雪崩でどうにかなるとは思えない。
そして、キオはまた自分の事も心配していなかった。
それは、剣士としての腕前に自信があるからというよりは、ただ単に彼女が楽天家であり、物事を深く考えないからだった。
「エヌの奴、珍しい植物の種がカネになるって言ってたよな……タネか……タネっていいよな、持ち運びしやすそーで」
思わず顔がニヤケてしまう。
「いっぱい持って帰っちゃうよ~ん、ニッシッシ!」
「……それは聞き捨てならんのじゃが!」
突然どこからか大きな声がした。
「……じゃが?」
「ここじゃが!」
「さて、お宝はどこにあんのかなー?」
キオはエヌフィーヌの事は心配しない。
エヌフィーヌは敏捷さこそないものの、かつて宮廷魔術師を務めていたほどの魔法の腕前を持つ。あの程度の雪崩でどうにかなるとは思えない。
そして、キオはまた自分の事も心配していなかった。
それは、剣士としての腕前に自信があるからというよりは、ただ単に彼女が楽天家であり、物事を深く考えないからだった。
「エヌの奴、珍しい植物の種がカネになるって言ってたよな……タネか……タネっていいよな、持ち運びしやすそーで」
思わず顔がニヤケてしまう。
「いっぱい持って帰っちゃうよ~ん、ニッシッシ!」
「……それは聞き捨てならんのじゃが!」
突然どこからか大きな声がした。
「……じゃが?」
「ここじゃが!」