この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
真夜中の贈り物
第9章 クレヴァスガーデンの淫らな花壇 後編
 ――ク……ククゲロ、判らぬじゃが……拙者がどこへと姿を隠したか。

 どこかからか、ジャガマルの声がする。
 気配もある。そして、それは近い。

 相手の位置が判らないのは厄介だ。

 おかげで迂闊に呪文を唱える事が出来ない。もし、すぐ傍に潜まれてしまっていたら、隙になるからだ。

 とはいえ、分身している為、向こうもこちらの正確な位置は判じかねているだろう。

 偽物(フェイク)に襲い掛かって外せば、敵に居場所を教えるばかりか反撃のチャンスを与えることになってしまう。

(だから、ジャガマルもおいそれとは攻撃してこれないはず……)

 エヌフィーヌは冷静だった。
 七体全ての像をそれぞれ絶妙な間合いで配置し、奇襲に備える。

 じり……じり、と待つ。

 油断なく、ほんのわずかな息遣いさえも聞き漏らさぬように。

 背後にも目を配り、気を抜かない。

 瞬きすらも惜しんで薄黄色の粉塵の狭い視界の中で精一杯の警戒を怠らない。
/376ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ