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真夜中の贈り物
第13章 童貞コロシアム
※ ※ ※
(……凍える……寒い……つ、冷たい……)
最初に取り戻したのは温度の感覚。
そして、実際に自分の手に、頬に、濡れた感触があることに気づく。
「ぼ……僕は……あれ? 一体、どうなって……」
陽太郎は覚醒した。
眩しい。一面の白。
ここは……。
「なんだ、ここは……?」
リンクだ。
アイススケートの。
いや、ゴールが設置されている。アイスホッケーの試合用にセッティングされたリンクだ。そのど真ん中に一人。
(こんな所で、どうして僕はひとりで寝ていたんだ?)