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真夜中の贈り物
第15章 薔薇のひとつ

 クチュッ……ちゅぴっ……ちゅぷぷっ……じゅるるっ……。

 時に歯を立て、また時にはいやらしい音を立てて乳輪ごと吸い上げ、アサージの舌使い、乳房への責めは巧みだった。緩急をつけた刺激の波を作り出し、寄せては引きながらも次第に着実に、波濤を大きく育てていく。

「おいおい、鍵を探すんじゃねーのかよ! なにやってんだ!」

「いいじゃねえか、もっとやらせてやれ! 俺は好きだぜこういうの!」

「ザマアねーな、王都の女隊長も、ひと皮剥けばただの好きモノってか!」

 部下によって辱められ、たまらず喘ぎを漏らするノヴァリスの恥辱の様を、野盗たちが嘲り、囃したてる。

 フェリックスはその騒ぎには加わらず腕を組んで黙ったままだったが、酷薄な笑みを浮かべて成り行きを見守る構えだ。

「ううっ……あ、貴方たちは……けだものだわ! んふあっ……」

「ヘヘッ、なんとでもいいな、お前だってけだものみてえな声を出してよがっているじゃねえか!」

 調子に乗ったアサージが、ますます指と舌の動きを下品にする。

 二本の指先で摘まんで乳首の先端をひっぱり、伸ばしてみせると、周囲の下卑た笑い声が一段と大きくなる。

「くうっ……」
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