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真夜中の贈り物
第15章 薔薇のひとつ
ノヴァリスは屈辱と、快感に耐えるために顔を歪め、歯を食いしばった。
(どうして……こんな男に……こんな風に辱められているというのに、私の身体は……あ、ああっ……どうしたことなの! この身悶えするような気持ち良さは……! 全然嬉しくなんかないのに!)
心とは裏腹に悦ぶ自分の肉体に戸惑いながらも、それをどうすることもできず、徐々に悦虐の渦に呑み込まれていく。
「くはあっ……! んんっ……やっ、やめっ……て……う、ああっ! はあっ! んはああああ~っ!」
「ノ……ノヴァリス様……!」
大きな法悦の波が通り過ぎる度に、胸を震わせて叫び声をあげる隊長の様子を、捕らえられた部下たちはただ、床に転がって悔しそうな目で眺めることしかできないでいた。
(そ、そうよ……部下たちの前で、醜態をさらすわけにはいかないわ! しっかりするのよ、ノヴァリス! 毅然として……兵士としての誇りを失っては駄目!)
首筋を這うアサージの下に送り込まれる快感に狂い悶えながらも、彼らの姿を目の端に捉えたノヴァリスは自分を励まし、どうにか体面を保とうと試みる。
必死になって次々と襲い来る肉悦を押し止めようと、目を閉じ、唇を噛みしめる。
だが……。
「おい、アサージ。俺は鍵を探し出して欲しいんだがな」
フェリックスが淡々とした、それでいて海を言わせない口調で声をかける。