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真夜中の贈り物
第15章 薔薇のひとつ
彼はそのままフェリックスの前までいって、足でその股間を踏みつけるた。
捕えられた野盗の頭もまた、その部分を大きく膨らませており、痛みに呻き声を漏らす。
「ノヴァリス・シュープルーズ。忠誠を見せよ。そなたはどちらに仕える女なのか!」
枢機卿の声がノヴァリスの頭に響く。
教会堂の大鐘の中で、その鳴らされる音を聞いているかのような、ぐわんぐわんと心を痺れさせる大音声。
薔薇の香に酔った彼女の耳にはそう聴こえた。
「わ、私は……」
言い淀む彼女の前で、枢機卿が己のものを少しも萎えさせぬまま、器用に足を使って、フェリックスのあの部分を外に出す。
ノヴァリスを貫いたあの肉を。
初めての愛を伝えてくれたその器官を。
そして、二人で並んだまま、ノヴァリスに答えを迫る。
「跪け……そして自らの証を立てるのだ……そなたはどちらの物なのか。どの薔薇の一凛なのかを……」
「あ……うう……」