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恋花火
第24章 星空の下で
私は覚悟を決め、茜先輩の目を見た。


その目は陸先輩に負けないくらい優しくて……


その瞳が一瞬だけ私の唇を見て


次の瞬間


「……!?」


……キスされた。






「……菜月ちゃん、ごめんね。私ずっと、菜月ちゃんの事が好きだったの。」





え?












……え?







「えぇ!?」

「やっぱり驚くよね…?」

「驚くもなにも…えぇ!?」



私を!?茜先輩が!?えぇ!?


振り返りタケルを見る。


すると、すべてを知っているタケルからのフォローが入る。


「そう。茜先輩はおまえの事が好きだったんだよ。」

「え!でもタケルと茜先輩、ぶっちゅっちゅって濃厚なキスしてたよね!?」

「菜月ちゃん、それはね、私がタケル君にお願いしたことなの。…菜月ちゃんとキスしたいって言ったら、それはダメってタケル君に言われて。しょうがないから間接キスで我慢したの。」

「なんだって!?」


私はもう敬語を使うのも忘れるほど混乱中。


「ずっと、陸にも相談してたよ。私菜月ちゃんが好きって。そしたらこの男抜け駆けしやがったの。」

「いや、おまえより俺が先に菜月ちゃんを好きになったから。」

「私が先です。」

「違うから。」


なんかもう


なんかもう


「ごめんなさい〜」


混乱し過ぎて、涙が溢れた。






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