この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
恋花火
第24章 星空の下で
「菜月ちゃん…見つかって良かった…」


茜先輩の目からは涙がブワッと溢れ、私を抱きしめてきた。


抱きしめてきた身体はとても冷たくて


私も思わず泣きそうになってしまった。


「ごめんなさい…、勢いだけで行動して、迷惑かけてしまって……」

「ううん、私の方こそごめんなさい。…さっきの電話のせいだよね。」


茜先輩は私を抱きしめる腕に力を込めた。


「菜月ちゃん…、私の話、聞いて欲しいの。いいかな…?」


そう問いかけられ、僅かに離された身体。


視線を上げると、まっすぐに私を見ている茜先輩と目が合った。


茜先輩が私に話す事。


それはきっと陸先輩への想いだろうと思った。


茜先輩の気持ちは、ここにいるタケルも陸先輩も知っていて、更にはユリ先輩まで知っているのに、私だけが知らない事。


ようやく真実を知る時がきたんだ。


それは私と陸先輩とのサヨナラを意味しているけれど


______これでいい。


陸先輩にも、茜先輩にも、幸せでいてほしい。


自分の気持ちに正直にいてほしいから。


だけど聞くのは正直怖い。


泣いちゃうかもしれない。


______そのとき


「菜月」


って…タケルの声がした。


ただ名前を呼ばれただけなんだけど


その声がすごく優しくて


"大丈夫"


そう言われてる気がした。







大丈夫


私は大丈夫


私の事を誰よりも知っているタケルが大丈夫って言った。


だから、大丈夫。
/347ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ