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第30章 快楽の彼方

態勢を変え、壁に手をつかされる。


「あ、あぁっ……」


後ろから挿れられると、奥まで届いた。


「陸先輩……気持ちいいです……」


頬に手を添え強引に振り向かされ、重ねられた唇


お互いの熱い舌が絡み合う


「先輩……」


ひとつになっていると


どうしようもなく愛しく思う


「私のこと……軽蔑しますか……？」


どさくさに紛れ問いかける


すると陸先輩は動きを止め、フーッと息を吐いた。


「嫌いにならない。」

「ほんとですか？」


陸先輩の潤んだ唇は、耳元に近づいて小さく動く。


「俺も、菜月ちゃんのこと想いながらしたことあるよ。」


言い終わると同時に再び深く打ち付けられる。


陸先輩も私を想ってしてくれてたんだ……


私もひくどころか


すごく嬉しい


そしてそのシーンを見たいとか思っちゃう変態な私。


「あっ、いい、ああっ」


身体が激しく痙攣し、反り返る。


私は絶頂を迎えた。


今度は壁に背中を押し付けられ、片足を持ち上げられた。


「陸先輩……私もう……」

「気持ちいいのは ここからだよ」


再び与えられる刺激


一回イッた後の身体はものすごく敏感で


更なる快感が押し寄せてくる。


「あ……、ダメ……」


私の蜜は太腿を伝い落ちてくる。


部屋に響くのは、二人を繋ぐ音。


「……好きだよ」


私も好きだよ


「俺だけのものにしたい」


もう私は、陸先輩しか見てないよ


そして二人で同時にイッた。






「……陸先輩。」

「……はい。なんですか。」

「どうして敬語使ってるんですか。笑」


行為を終えると陸先輩は、いつもの陸先輩になっていた。


「……なんつーか、……ごめん。」

「えっ、何がですか！？」

「全然優しく出来なかった。」

「そんなこと……」

「ちょー我慢してたから爆発した的な。笑」

「それは私もです。笑」


それでも陸先輩はちゃんと避妊してくれた。


私の爆弾発言も受け止めてくれた。


そして陸先輩の爆弾発言も聞いちゃった。


「菜月ちゃんてすげぇエッチだよね。」

「陸先輩もね。」


幸せに満ち足りた部屋で、私たちは笑い合った。