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恋花火
第32章 青い春
「はぁ、はぁ……」


いつにも増して、息が苦しい。


陸先輩って、本当にエッチ上手い。


終わった後は腰がガクガクして力が入らない。


まさに骨抜きにされる。


「……かわいー」


腕枕をしてくれる陸先輩は、超かっこいい。


髪を撫でられると、もう帰りたくない。


このままあったかい腕の中で、夢を見ていたい。


二度も三度も絶頂を迎えたので、強烈な睡魔に襲われる。


「……俺、だんだん欲張りになってく。」

「え……?」

「最初は、顔が見れるだけで良かったのに…。なのに話してみたくなって、笑顔が見たくなって、触れてみたくなって____ 」

「陸先輩……」

「部活中だけじゃなくて、朝も夜も、休みの日も……ずっと一緒にいたくなる。」


どうして


どうしてこんなに私のことを好きでいてくれるの?


こんな風に真っ直ぐに気持ちを伝えてくれた人は陸先輩が初めてだよ。


「好きすぎてたまに、辛くなる。」


陸先輩


私、その気持ち


すごくよくわかる


わかってしまう


経験したことのあるその辛さを


私まだ、覚えてる






頭を撫でられていたら


すごく気持ちよくて


私はきっと寝てしまっていた


……夢を見たの


陸先輩が泣いている夢を


泣かないで、先輩


私はここにいるから


泣かないで______








「菜月ちゃん、そろそろ送ってくよ。」

「ん……眠い。」

「起きろー」

「うひゃあ〜」


乳首を摘まれ、起きた。笑


目を開けると、陸先輩はいつものニコニコ笑ってる陸先輩だった。


……やっぱりさっきのは夢だったみたい。






「今日はありがとね。明日またね。」


陸先輩に送られ帰宅したのは、ちょうど23時になるところだった。


部屋に入り、さてパジャマに着替えるかーというところで。


「……なにしてんの。」


タケルが、私のベッドで漫画読んでた。
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