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恋花火
第35章 SNOW DAY
その後、我が校は順調に勝利を掴んでいった。
「ついに明日は準決勝ですね。」
「展開早いな。」
そう
ついに明日は準決勝。
相手は今回優勝候補と言われている西高
今、私たちを一番脅かす存在でもある。
「追われる側って、キツイよな。」
ポツリと陸先輩が呟く。
「…そうですね。」
追う側は、失うものは何もない分、がむしゃらに向かってくる。
それはプレイのテクニック云々よりも
ずっと脅威だ。
「……だけど俺たちにも武器はある。」
「……なんですか?」
すると陸先輩は飄々とした口調で言った。
「俺たちにはレンとタケルがいる。」
レンとタケル…
って、あのゆるゆるコンビが!?
「ありえないって顔してんね。笑」
「そりゃあそうですよ!なんであの2人が…」
まぁテクニックはあるかもしんない。スタメンに選ばれるぐらいだし。
だけど試合に向かうバスの中でふにゃふにゃしてるわ、じゃれ合ってるわで
どうにもこうにも武器には思えないんですけど!!
「ゲームに例えると、レンとタケルは新キャラみたいな感じだよ。」
「……へ?」
「2人のデータは、誰も知らないってこと。」
陸先輩が言うには、今みたいな大きな大会では、大抵スタメンは2年、3年で固めてくる。
すなわち、2人のプレイを知るものは数少ない。
なので、戦略の見通しが立てづらい。
「……というわけ。わかる?」
「大体ですけどわかりました……」
だけどその武器がさ
プレッシャーにめちゃくちゃ弱いってことも
陸先輩は知らない……
今回だって、準決勝に来るまでに
タケルは色々やらかしてる。
イエローギリギリのファールだって何回もしてるし……
「見ていてすごく不安ですけどね……」
「タケルのこと?」
「はい…。」
あ。
今のセリフって、まるでタケルのこと見てます!って感じに聞こえちゃったかな!?
そんなつもりは全然ないけど
いや、でもなんかやらかさないかハラハラしながら見守ったりとかしてたのは事実……
削りすぎだよ!とか思ったし
さむっ!タケルのせいでマフラー巻けないじゃん!とか思いながら……
思いを巡らせていたら
また、陸先輩がいつもみたいに
くくっと笑う。
「ついに明日は準決勝ですね。」
「展開早いな。」
そう
ついに明日は準決勝。
相手は今回優勝候補と言われている西高
今、私たちを一番脅かす存在でもある。
「追われる側って、キツイよな。」
ポツリと陸先輩が呟く。
「…そうですね。」
追う側は、失うものは何もない分、がむしゃらに向かってくる。
それはプレイのテクニック云々よりも
ずっと脅威だ。
「……だけど俺たちにも武器はある。」
「……なんですか?」
すると陸先輩は飄々とした口調で言った。
「俺たちにはレンとタケルがいる。」
レンとタケル…
って、あのゆるゆるコンビが!?
「ありえないって顔してんね。笑」
「そりゃあそうですよ!なんであの2人が…」
まぁテクニックはあるかもしんない。スタメンに選ばれるぐらいだし。
だけど試合に向かうバスの中でふにゃふにゃしてるわ、じゃれ合ってるわで
どうにもこうにも武器には思えないんですけど!!
「ゲームに例えると、レンとタケルは新キャラみたいな感じだよ。」
「……へ?」
「2人のデータは、誰も知らないってこと。」
陸先輩が言うには、今みたいな大きな大会では、大抵スタメンは2年、3年で固めてくる。
すなわち、2人のプレイを知るものは数少ない。
なので、戦略の見通しが立てづらい。
「……というわけ。わかる?」
「大体ですけどわかりました……」
だけどその武器がさ
プレッシャーにめちゃくちゃ弱いってことも
陸先輩は知らない……
今回だって、準決勝に来るまでに
タケルは色々やらかしてる。
イエローギリギリのファールだって何回もしてるし……
「見ていてすごく不安ですけどね……」
「タケルのこと?」
「はい…。」
あ。
今のセリフって、まるでタケルのこと見てます!って感じに聞こえちゃったかな!?
そんなつもりは全然ないけど
いや、でもなんかやらかさないかハラハラしながら見守ったりとかしてたのは事実……
削りすぎだよ!とか思ったし
さむっ!タケルのせいでマフラー巻けないじゃん!とか思いながら……
思いを巡らせていたら
また、陸先輩がいつもみたいに
くくっと笑う。