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恋花火
第36章 壊れた積み木
栗林翔太はそのメールを、保護しているんだと教えてくれた。
「本当嬉しい。初めての彼女が二川原さんってレベル高くね?」
その笑顔に嘘はなくて
こんな幸せそうな栗林翔太の顔は、初めて見た。
「嬉しくてさぁ…秘密にするどころか、全世界に伝えたい。俺の彼女は二川原さんだ!…ってね。」
「まぁ……気持ちはわかるよ。」
本当でいけば、ここは素直に祝福したい場面。
だけど今の私は、"おめでとう"も、"よかったね"も、言えない……
「タケル君にも報告しようかな!?」
「え!!それはまだやめといたほうが……」
「だって、どうせ松下からタケル君に伝わるでしょ?」
「私そんなに口軽くないです!」
「そ?でも、タケル君にだったら言ってもいいよ。」
タケルには一番言えないっつーの……
「じゃあ私から言っておくから翔太は言わなくていい!わかった?」
「おう。俺にもやっと来たよ。春ってやつが……」
嬉しそうな栗林翔太に、私は何も言えなかった。
「今度俺ののろけも聞いてくれよ。」
「え?あぁ、うん……。」
______その夜
私はまた、眠れない夜を過ごした。
嬉しそうな栗林翔太の顔と
タケルの部屋にいた二川原さんの姿が交互に浮かんで
……眠れなかった。
「本当嬉しい。初めての彼女が二川原さんってレベル高くね?」
その笑顔に嘘はなくて
こんな幸せそうな栗林翔太の顔は、初めて見た。
「嬉しくてさぁ…秘密にするどころか、全世界に伝えたい。俺の彼女は二川原さんだ!…ってね。」
「まぁ……気持ちはわかるよ。」
本当でいけば、ここは素直に祝福したい場面。
だけど今の私は、"おめでとう"も、"よかったね"も、言えない……
「タケル君にも報告しようかな!?」
「え!!それはまだやめといたほうが……」
「だって、どうせ松下からタケル君に伝わるでしょ?」
「私そんなに口軽くないです!」
「そ?でも、タケル君にだったら言ってもいいよ。」
タケルには一番言えないっつーの……
「じゃあ私から言っておくから翔太は言わなくていい!わかった?」
「おう。俺にもやっと来たよ。春ってやつが……」
嬉しそうな栗林翔太に、私は何も言えなかった。
「今度俺ののろけも聞いてくれよ。」
「え?あぁ、うん……。」
______その夜
私はまた、眠れない夜を過ごした。
嬉しそうな栗林翔太の顔と
タケルの部屋にいた二川原さんの姿が交互に浮かんで
……眠れなかった。