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恋花火
第48章 Do not cry
どんなに辛くても、悲しくても


朝はやってくる。


白くなった街を照らす太陽は


逃げるなと、私に言っているように見えた。






駅で、陸先輩に会った。


今日は雪が吹雪いていて、とても寒い。


なのに陸先輩は薄いパーカーを制服の中に着込んだだけの軽装備。


…まぁ私も人のこと言えないだけ薄着だけど。


陸先輩は私を見つけ、一瞬ハッとした表情をした。


けれども私たちは言葉を交わすこともなく、違う車両の電車に乗り込んだ。


……これが、私の行動の罰。


タケルも、そして陸先輩のことも私は失ってしまった。


いつも陸先輩とおしゃべりしながら乗ったこの電車に


今日からまた私は、一人で乗ることになる。


久しぶりの満員電車。


こんなにキツかった?と思うほどの圧迫感。


今まで、どれだけ陸先輩が守っていてくれたのかを思い知る。


優しい眼差しも、なにもかも全て


私は自分でそれらを手離した。





そんな日々を過ごしていたら


あっという間に迎えた1月。


新年の始まりとともに、ビックニュースが舞い込んできた。


"タケルが東京へ行った"


そんなニュースが。






「菜月、どういうこと?」

「タケルもう学校来ないの?」


新学期明け早々、クラスのみんなに問いかけられたが、私はなにも知らない。


知っていることと言えば、全国大会のあと、桜が咲く前に東京に行くということだけ。


情報屋の美波によると、タケルの担任には"欠席する"とだけ、連絡が行っていたらしい。


それがなぜ東京行きになるのか、それには理由があった。


生徒の何人かが、冬休み中のとある日に、東京行きの新幹線に乗るタケルを見たというのだ。







私は急いで学校を飛び出し


タケルの家に向かった。


雪が頬にあたり、耳は引きちぎれそうなほど外は寒い。


だけど私は夢中で走った。


こんなに走ってバカみたい?私の事を何とも思っていない男相手に?


そう周りは言うでしょう。


でも、止まれないの


私はタケルの事しか考えられずただ、


雪の中を走った。
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