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恋花火
第52章 the one
「……菜月」


ハッとして我に帰ると


目の前には郁さん。


……一瞬


タケルに呼ばれたかと思った……


「陸よりもいい男なのか、そいつは。」

「……いきなりなんですか。」

「陸振ってまで選んだんだろ。だから、どんな奴なのか知りたい。」


どんな奴?


うーん、そうだなぁ


最近はちょっと落ち着いてきてたけど


結構喧嘩っぱやいの。


すーぐ怒って、中学の時は何回停学になったかな。


停学中は家から出たらダメなのに、毎日私の家にいたね。


そして、ああ見えて実は頑張り屋さん。


サッカー強豪校目指して、いっぱい勉強した。


部活しながら、勉強して。


奨学金受けなきゃって人一倍頑張っていたね。


あとは……


"菜月!"


いつも用がなくても私の名前を呼んで、ちょっかい出してくる。


私は口ではやめてーとか言いながら


タケルが隣にいると嬉しかった。


他の女の子と仲良くしてると泣きたくなった


タケルが辛いときは私も辛かった


タケルが笑っていると、幸せだと思った


キスをされると、世界一愛されている気がした


身体を重ねると、何よりも安心出来た。


あとは……


あとは


「……ごめん。もう、いいよ。」


今日の郁さんは優しい。


だからなんだか調子が狂う。


いつもの憎まれ口を聞いてよ。


意地悪して私を怒らせてよ。


そうじゃないと


少しでも気が緩んだら、私


「……も、やだ……」


涙が止まらなくなるの


タケル


会いたいよ


どうしたら会えるの?


もう限界だよ


ずっと隣にいたタケルがいなくなった


それは自分の半身を失ったような


それ以上に苦しい。

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