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恋花火
第10章 WARUGUCHI
練習着を畳んでいる私の横に、ユリ先輩は腰を下ろした。
今、正直タケルの話はしたくない。
けれどこれくらい平気だと思えるようにもなりたい。
「なんですか?ユリ先輩。」
「んーとねー、菜月ちゃんはいいの?」
「いいのって、なにがですか?」
「タケル君のこと!私てっきり菜月ちゃんはタケル君のこと好きだと思ってたからさぁ」
……好きだよ。
すごくすごく好き。
「タケル君もそうなのかな?って思ってたからさぁ。」
タケルは私のおっぱいが好きなだけ。
好きな時にSEXできる女として好きなだけだよ。
本命は茜先輩。
「最近茜とタケル君付き合いだしたでしょ?いいの?」
いいの?って言われても……
「……タケルが選んだ人ならいいと思います。」
「……へぇ、余裕じゃん。」
余裕なんかあるわけない。
けれど無理にでも前を向かないと、下を向いてしまう。
嫌な子になってしまう。
もう充分嫌な子なんだけど、これ以上落ちてしまわないように私は必死なんだ。
「私はね、菜月ちゃんならいいと思ってたんだー」
「……そうなんですか?」
「だけど茜はやだ。知ってる?茜は陸のことこっぴどく振ったんだよ。なのに翌日にはすぐにタケル君にべったり。」
陸、というのはサッカー部の二年生、新キャプテン。
茜先輩の彼氏。
「……やっぱり茜先輩とキャプテンはお付き合いなさってたんですね。」
「そうだよ。なのにいきなり振っちゃってさ。」
「なにか事情があるんじゃないんですか?」
「知らないけど。あいつ前からぶりっ子で嫌いだったんだよね、あたし。」
そしてユリ先輩は、とんでもない事を私の耳元で囁いてきた。
今、正直タケルの話はしたくない。
けれどこれくらい平気だと思えるようにもなりたい。
「なんですか?ユリ先輩。」
「んーとねー、菜月ちゃんはいいの?」
「いいのって、なにがですか?」
「タケル君のこと!私てっきり菜月ちゃんはタケル君のこと好きだと思ってたからさぁ」
……好きだよ。
すごくすごく好き。
「タケル君もそうなのかな?って思ってたからさぁ。」
タケルは私のおっぱいが好きなだけ。
好きな時にSEXできる女として好きなだけだよ。
本命は茜先輩。
「最近茜とタケル君付き合いだしたでしょ?いいの?」
いいの?って言われても……
「……タケルが選んだ人ならいいと思います。」
「……へぇ、余裕じゃん。」
余裕なんかあるわけない。
けれど無理にでも前を向かないと、下を向いてしまう。
嫌な子になってしまう。
もう充分嫌な子なんだけど、これ以上落ちてしまわないように私は必死なんだ。
「私はね、菜月ちゃんならいいと思ってたんだー」
「……そうなんですか?」
「だけど茜はやだ。知ってる?茜は陸のことこっぴどく振ったんだよ。なのに翌日にはすぐにタケル君にべったり。」
陸、というのはサッカー部の二年生、新キャプテン。
茜先輩の彼氏。
「……やっぱり茜先輩とキャプテンはお付き合いなさってたんですね。」
「そうだよ。なのにいきなり振っちゃってさ。」
「なにか事情があるんじゃないんですか?」
「知らないけど。あいつ前からぶりっ子で嫌いだったんだよね、あたし。」
そしてユリ先輩は、とんでもない事を私の耳元で囁いてきた。