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恋花火
第10章 WARUGUCHI
「茜をサッカー部から追い出そうよ」
そう、提案してきた。
「……え、追い出すって……?」
「菜月ちゃんだって見たくないでしょ?タケル君と茜が仲良くしてるところなんて。」
……見たくないよ。
もう、こりごりだよ。
「だから……ね。無視して追い詰めれば、きっと自ら辞めてくよ。」
……もし
茜先輩が無視されて、辛い顔をしていたらタケルは喜ぶのだろうか。
好きな子が悲しい顔をしていたら、タケルも悲しいんじゃないの?
「あたし、あんな女大っ嫌い。男たらし。本当最低な女。」
……茜先輩は、最低な女なの?
"菜月ちゃん!わからないことがあればなんでも聞いてね!"
サッカー部にマネージャーとして入部したとき、私は右も左もわからなかった。
そんな私に一番最初に声をかけてくれたのは、茜先輩だった。
"大丈夫?重いから私も持つよ"
そう言って、私が荷物を持っていると必ず声をかけてくれた。
"このアイスすんごく美味しいの。みんなにもあげる!"
休憩中、疲れているみんなを気遣うのは茜先輩で。
"がんばれー!!みんなー!!勝ったらご褒美焼肉があるぞー!!"
試合の応援では、誰よりも声を出していた。
"大丈夫大丈夫、諦めるのはまだ早い!"
試合が押され気味の時は、優しく励ましていて……
「……私は、茜先輩が好きです。」
そう、私は茜先輩を嫌いになれない。
だって素敵なところをたくさん知っているから。
「タケル君盗られても茜のこと好きなんだ。」
「盗られたというか……タケルは最初から私のものではないので……」
茜先輩は、タケルが好きになってもしょうがないくらい魅力的な人。
だから……
「私、茜先輩にサッカー部辞めて欲しくないです。辞めちゃったら、それこそ悲しいです。」
「……ふーん。」
「タケルが幸せなら、それで……」
それでいいと思えるようになりたい。
私の知らないところへ行ってしまっても
タケルには笑っていてほしい。
そう、提案してきた。
「……え、追い出すって……?」
「菜月ちゃんだって見たくないでしょ?タケル君と茜が仲良くしてるところなんて。」
……見たくないよ。
もう、こりごりだよ。
「だから……ね。無視して追い詰めれば、きっと自ら辞めてくよ。」
……もし
茜先輩が無視されて、辛い顔をしていたらタケルは喜ぶのだろうか。
好きな子が悲しい顔をしていたら、タケルも悲しいんじゃないの?
「あたし、あんな女大っ嫌い。男たらし。本当最低な女。」
……茜先輩は、最低な女なの?
"菜月ちゃん!わからないことがあればなんでも聞いてね!"
サッカー部にマネージャーとして入部したとき、私は右も左もわからなかった。
そんな私に一番最初に声をかけてくれたのは、茜先輩だった。
"大丈夫?重いから私も持つよ"
そう言って、私が荷物を持っていると必ず声をかけてくれた。
"このアイスすんごく美味しいの。みんなにもあげる!"
休憩中、疲れているみんなを気遣うのは茜先輩で。
"がんばれー!!みんなー!!勝ったらご褒美焼肉があるぞー!!"
試合の応援では、誰よりも声を出していた。
"大丈夫大丈夫、諦めるのはまだ早い!"
試合が押され気味の時は、優しく励ましていて……
「……私は、茜先輩が好きです。」
そう、私は茜先輩を嫌いになれない。
だって素敵なところをたくさん知っているから。
「タケル君盗られても茜のこと好きなんだ。」
「盗られたというか……タケルは最初から私のものではないので……」
茜先輩は、タケルが好きになってもしょうがないくらい魅力的な人。
だから……
「私、茜先輩にサッカー部辞めて欲しくないです。辞めちゃったら、それこそ悲しいです。」
「……ふーん。」
「タケルが幸せなら、それで……」
それでいいと思えるようになりたい。
私の知らないところへ行ってしまっても
タケルには笑っていてほしい。