この作品は18歳未満閲覧禁止です

- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
恋花火
第11章 HERO

陸先輩はよほど私の表情がツボに入ったのか、しばらく笑い続けていて そうしているうちに目的の駅へ到着した。
「笑わせてもらったわ〜どうもありがとう。」
「いえ、こちらこそ助けてくれてありがとうございました。しかも二回も…」
「二回?」
「一度目はユリ先輩の時です。…あの時陸先輩が来てくれなかったら、私……」
言葉を濁していたら、陸先輩がまた笑う。
今度は爆笑なんかじゃなくて、優しい笑顔で。
「あの時はね。ほんと偶然だよ。」
「それでも、助かりました。」
「まるでヒーローみたいだった?」
陸先輩はきっと冗談で言ったのだけれど、私にとっては本当にヒーローのように二度も助けてもらったので「そうですね。」と答えると……
今度は照れている。はにかみ笑いに思わずキュンとする。
今日は普段見れない陸先輩の顔がたくさん飛び出すなぁ。
部活中は怖いけど、本当は優しい人なんだと思った。
「じゃー放課後部活でね。」
学校の正面玄関で別れ、陸先輩は二年生の教室がある方へと歩いて行き、その後ろ姿を思わず見つめてしまう。
笑顔が可愛いということも、タケルと同じくらい背が高いということも、今日初めて知った。
「なにー二人で仲良く登校しちゃって〜」
「げっ 見てたの!?」
どこからともなく美波が現れた。
「笑わせてもらったわ〜どうもありがとう。」
「いえ、こちらこそ助けてくれてありがとうございました。しかも二回も…」
「二回?」
「一度目はユリ先輩の時です。…あの時陸先輩が来てくれなかったら、私……」
言葉を濁していたら、陸先輩がまた笑う。
今度は爆笑なんかじゃなくて、優しい笑顔で。
「あの時はね。ほんと偶然だよ。」
「それでも、助かりました。」
「まるでヒーローみたいだった?」
陸先輩はきっと冗談で言ったのだけれど、私にとっては本当にヒーローのように二度も助けてもらったので「そうですね。」と答えると……
今度は照れている。はにかみ笑いに思わずキュンとする。
今日は普段見れない陸先輩の顔がたくさん飛び出すなぁ。
部活中は怖いけど、本当は優しい人なんだと思った。
「じゃー放課後部活でね。」
学校の正面玄関で別れ、陸先輩は二年生の教室がある方へと歩いて行き、その後ろ姿を思わず見つめてしまう。
笑顔が可愛いということも、タケルと同じくらい背が高いということも、今日初めて知った。
「なにー二人で仲良く登校しちゃって〜」
「げっ 見てたの!?」
どこからともなく美波が現れた。

