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恋花火
第16章 バイバイFRIEND
今までのように、仲良くしてられないんだ__。
その日の夜はなかなか寝付けなかった。
最近は一緒に登下校していなかったとはいえ、家も近所なら当然会う機会はある訳で……
朝家を出ると、すぐに鉢合わせしてしまった。
「菜月、おはー」
タケルはいつもみたいに、私のほっぺを掴んでムギュムギュしてくる。
「ははっ、ふぐみてー 笑」
「ムギュぎゅ」
「なに言ってっかわかんねぇ」
なんかウケて爆笑してるし…
思う存分ほっぺをこねくり回して、満足したのかようやく解放してくれた。
「菜月のほっぺは柔らかく、まるでモチのようだ。」
「いやいや、比喩法用いられても困ります。」
「菜月はとても柔らかい。ほっぺが。」
「倒置法かよっ。」
気づけばいっぱい話しちゃってて
気づけば思い切り笑っちゃってる私。
家から駅に着くまで、ずっとじゃれてたという……
あーもうぜんっぜんダメじゃん
「じゃあ、ここで!私一本遅らすから、タケル先行って!」
「は?一緒に行けばよくね?」
「や、それは……」
「なんか都合悪いことでもあんの?」
ある!おもいっきりありまくりだよ!
「そうじゃないけど、ほら、最近ずっと別々だったし?もう習慣っていうか……」
「俺菜月と一緒がいい」
あー!ほらまた子犬みたいな顔してくる!
私はその顔を見るといつもなんでも許しちゃってた。
だから、見ないようにそっぽを向いた。
「……ダメ。別々じゃなきゃ。」
「……陸先輩がダメって言ってんの?」
「陸先輩はそんなこと言わないよ。」
むしろ陸先輩は、私の迷ってる気持ちも全て了解して、それでも包み込んでくれる人。
神的包容力の持ち主だ。
「……じゃあ、なんで?」
もう、どうしてそんな顔するの
どうしてわからないの
どうして茜先輩の気持ちを汲み取ってあげられないの
「……もうこうやって話すの、やめたいの」
どうして
私はいつも、タケルを傷つけてばかりなの……
その日の夜はなかなか寝付けなかった。
最近は一緒に登下校していなかったとはいえ、家も近所なら当然会う機会はある訳で……
朝家を出ると、すぐに鉢合わせしてしまった。
「菜月、おはー」
タケルはいつもみたいに、私のほっぺを掴んでムギュムギュしてくる。
「ははっ、ふぐみてー 笑」
「ムギュぎゅ」
「なに言ってっかわかんねぇ」
なんかウケて爆笑してるし…
思う存分ほっぺをこねくり回して、満足したのかようやく解放してくれた。
「菜月のほっぺは柔らかく、まるでモチのようだ。」
「いやいや、比喩法用いられても困ります。」
「菜月はとても柔らかい。ほっぺが。」
「倒置法かよっ。」
気づけばいっぱい話しちゃってて
気づけば思い切り笑っちゃってる私。
家から駅に着くまで、ずっとじゃれてたという……
あーもうぜんっぜんダメじゃん
「じゃあ、ここで!私一本遅らすから、タケル先行って!」
「は?一緒に行けばよくね?」
「や、それは……」
「なんか都合悪いことでもあんの?」
ある!おもいっきりありまくりだよ!
「そうじゃないけど、ほら、最近ずっと別々だったし?もう習慣っていうか……」
「俺菜月と一緒がいい」
あー!ほらまた子犬みたいな顔してくる!
私はその顔を見るといつもなんでも許しちゃってた。
だから、見ないようにそっぽを向いた。
「……ダメ。別々じゃなきゃ。」
「……陸先輩がダメって言ってんの?」
「陸先輩はそんなこと言わないよ。」
むしろ陸先輩は、私の迷ってる気持ちも全て了解して、それでも包み込んでくれる人。
神的包容力の持ち主だ。
「……じゃあ、なんで?」
もう、どうしてそんな顔するの
どうしてわからないの
どうして茜先輩の気持ちを汲み取ってあげられないの
「……もうこうやって話すの、やめたいの」
どうして
私はいつも、タケルを傷つけてばかりなの……