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Complex
第4章 新天地
ゆっくりとお風呂に入ると、友香は用意された服に着替える。
綾瀬なら膝丈であろうジャージはふくらはぎの半ばまである。
長袖のTシャツはまくらなければ指先まで隠れてしまう。
これが、男の人。
圭太だって、あんなに細くて華奢だと思っていたのに。
掴んだ腕は骨と筋肉でゴツゴツしていて、その力はとうてい女の友香に敵うものではなかった。
そんなことを考えていると、また自己嫌悪に陥りそうになる。
友香は鏡に映った顔を見て、気を取り直す。
沈んだ表情は、私には似合わない。
着替えを済ませると、綾瀬に招かれてソファーに座る。
小さなキッチンと大きなテレビ。
その前には見た目よりもずっと体が沈むソファー。
引き戸の奥は寝室だろうか。
白と茶色で統一されたその部屋は、友香の想像していたものよりもずっと暖かい印象を受ける。
必要最低限のものしか並んでいないけれど、壁にある棚はそれでも雑多な印象で。
そこだけがなんだか生活しているようだった。
「友香ちゃんも飲む?」
ようやく元気を取り戻した友香は缶ビールを受け取った。
綾瀬なら膝丈であろうジャージはふくらはぎの半ばまである。
長袖のTシャツはまくらなければ指先まで隠れてしまう。
これが、男の人。
圭太だって、あんなに細くて華奢だと思っていたのに。
掴んだ腕は骨と筋肉でゴツゴツしていて、その力はとうてい女の友香に敵うものではなかった。
そんなことを考えていると、また自己嫌悪に陥りそうになる。
友香は鏡に映った顔を見て、気を取り直す。
沈んだ表情は、私には似合わない。
着替えを済ませると、綾瀬に招かれてソファーに座る。
小さなキッチンと大きなテレビ。
その前には見た目よりもずっと体が沈むソファー。
引き戸の奥は寝室だろうか。
白と茶色で統一されたその部屋は、友香の想像していたものよりもずっと暖かい印象を受ける。
必要最低限のものしか並んでいないけれど、壁にある棚はそれでも雑多な印象で。
そこだけがなんだか生活しているようだった。
「友香ちゃんも飲む?」
ようやく元気を取り戻した友香は缶ビールを受け取った。