この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
Complex
第2章 始動
ゆったりと時間を忘れて料理に舌鼓を打ち、会話も弾む。
知り合って一週間しか経っていないのに。
気を遣うこともなく、自然に笑っていられる。
とは言っても、綾瀬の世界は広い。
今の友香は仕事かダイエットの話くらいしかできる会話はない。
けれども、綾瀬の引き出しは豊富だ。
学生時代から始まり、サラリーマンになったけれど、わずか一年で退職。
そこからは自分に素直に生きてきたのだろう。
毎日を、自分のペースで進んでいる。
それでも友香が卑屈にならないでいられるのは、やはり綾瀬の人柄かもしれない。
「そろそろ、出ようか」
気がつくとカウンターはスーツを着たサラリーマンで溢れていた。
やはり、くたびれたスーツを着ている人は誰もいない。
綾瀬は知らない間に会計を済ませていた。
もちろん奢ってもらうつもりはなかったけれど、想像通り会計もスマートだった。
「この後、どうしようか?友香ちゃんお酒飲んでるから、そのまま今日は車運転できないし。どうする?」
コインパーキングに停めた車に乗ると、エンジンもかけずに綾瀬は言った。
そうだった。
綾瀬に車を出してもらっていたから忘れていた。
綾瀬の家に車を停めてきたこと。
それを知っているうえで、あえてお酒を飲ませたのだろうか。
やっぱり、手慣れている。
知り合って一週間しか経っていないのに。
気を遣うこともなく、自然に笑っていられる。
とは言っても、綾瀬の世界は広い。
今の友香は仕事かダイエットの話くらいしかできる会話はない。
けれども、綾瀬の引き出しは豊富だ。
学生時代から始まり、サラリーマンになったけれど、わずか一年で退職。
そこからは自分に素直に生きてきたのだろう。
毎日を、自分のペースで進んでいる。
それでも友香が卑屈にならないでいられるのは、やはり綾瀬の人柄かもしれない。
「そろそろ、出ようか」
気がつくとカウンターはスーツを着たサラリーマンで溢れていた。
やはり、くたびれたスーツを着ている人は誰もいない。
綾瀬は知らない間に会計を済ませていた。
もちろん奢ってもらうつもりはなかったけれど、想像通り会計もスマートだった。
「この後、どうしようか?友香ちゃんお酒飲んでるから、そのまま今日は車運転できないし。どうする?」
コインパーキングに停めた車に乗ると、エンジンもかけずに綾瀬は言った。
そうだった。
綾瀬に車を出してもらっていたから忘れていた。
綾瀬の家に車を停めてきたこと。
それを知っているうえで、あえてお酒を飲ませたのだろうか。
やっぱり、手慣れている。