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Complex
第3章 変化
帰り道。
ジムで体を動かしたまま何も食べていない二人は、少し早い空腹感に限界を感じ、通り道にあったファミレスに入る。
おしゃれで大人で、落ち着いているかと思えば饒舌な綾瀬と、まさかファミレスに入るなんて。
笑いがこみ上げそうな気持ちを制しながら、二人でメニューとにらめっこする。
「決まった?」
パラパラとメニューをめくりながら、綾瀬が聞いてくる。
友香が頷くと、綾瀬は店員を呼ぶボタンを押した。
ファミレスは、苦手だ。
多種多様なメニューはそれだけで悩んでしまうし。
でも最近のファミレスは侮れない。
写真だけ見ても、随分と手の込んだものが多い。
パスタやグラタンなど、可愛らしいメニューを頼もうかとも思ったけれど。
小さく書いてあるカロリーや塩分の表示を見てやめた。
健康重視。
五穀米と魚の定食メニュー。
「へぇ、ちゃんと気をつかってるね」
綾瀬は運ばれてきた友香のご飯を見ながら言う。
綾瀬の目の前には、鉄板の上でジュワジュワと音をたてるハンバーグ。
なんだか、意外。
そう思ってつい言葉に出すと、綾瀬は器用にナイフを動かしながら笑った。
「そう?俺、肉食だよ」
何に対してなのか。
綾瀬の口元に光る油。
友香はそれだけで、今夜のことを期待してしまう。
ジムで体を動かしたまま何も食べていない二人は、少し早い空腹感に限界を感じ、通り道にあったファミレスに入る。
おしゃれで大人で、落ち着いているかと思えば饒舌な綾瀬と、まさかファミレスに入るなんて。
笑いがこみ上げそうな気持ちを制しながら、二人でメニューとにらめっこする。
「決まった?」
パラパラとメニューをめくりながら、綾瀬が聞いてくる。
友香が頷くと、綾瀬は店員を呼ぶボタンを押した。
ファミレスは、苦手だ。
多種多様なメニューはそれだけで悩んでしまうし。
でも最近のファミレスは侮れない。
写真だけ見ても、随分と手の込んだものが多い。
パスタやグラタンなど、可愛らしいメニューを頼もうかとも思ったけれど。
小さく書いてあるカロリーや塩分の表示を見てやめた。
健康重視。
五穀米と魚の定食メニュー。
「へぇ、ちゃんと気をつかってるね」
綾瀬は運ばれてきた友香のご飯を見ながら言う。
綾瀬の目の前には、鉄板の上でジュワジュワと音をたてるハンバーグ。
なんだか、意外。
そう思ってつい言葉に出すと、綾瀬は器用にナイフを動かしながら笑った。
「そう?俺、肉食だよ」
何に対してなのか。
綾瀬の口元に光る油。
友香はそれだけで、今夜のことを期待してしまう。