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第4章 新天地

圭太とはこれからもいい関係でいたい。
いい関係。
お互い気兼ねすることなく、たまに思い出したかのように語り合える友達。
それ以上になることなど、もうないのだ。

友香はとりあえず思っていることをメールで打ち込む。
その文面はとても長いものになってしまった。

読み返して、苦笑いをしながら友香はその作りかけのメールを削除した。

今、友香が向かい合いたい人間は綾瀬のみだ。
圭太が寂しさから友香に好意を寄せた発言をしてしまっているのか。
長い時間、たくさんの人間と知り合った結果で友香のことを思うも言ってくれているのか。
どちらかはわからない。

けれどまた会ってしまったら。
どれだけ覚悟をして行っても、またずるずると変な関係に陥ってしまう。
そんな優柔不断で流されやすい自分と決別しない限りは綾瀬に向き合うなんてできない。

『今、気になる人がいるの。だから、圭太とは会えない』

本当は色々相談したい。
同性ならではの意見ももらえるだろう。
今の圭太と綾瀬との関係はどちらもはっきりしないまま、セフレと言われても否定できない。

もう崖っぷち。

友香はそのたった2行のメールに、たくさんの想いを込めて返信した。