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初音さんの二十日間
第10章 青春への乱入!
翌朝、瑞希くんを東京駅まで送っていった。
途中デパ地下や名店街に立ち寄っては買い込んだお土産で、瑞希くんの両手はいっぱいになってしまった。
「初音さん、もう充分ですから」
これだけは忘れちゃならねぇと、東京ばな奈を買おうとする私に柊二くんも突っ込みを入れる。
「東京おかんだな、初音さんは」
並んだ二人の笑顔にニヤニヤしてしまったよ、おかんは。
「そー言えばお前さぁ、なんで初音さんチがわかったんだ?」
「それは先輩んチのお店に行って」
「親父かよ?あのおしゃべりが」
「あ、いえ、お母さんに聞いたんです」
「お袋?店にいたの?」
「はい、先輩の受験が終わるまでお仕事お休みする事にしたって言ってましたよ」
「はぁ?」
「僕、すごくご利益のある御守りを届けに行くって嘘ついちゃったんですけど、そしたらおばさんに、私は受験生の母らしい事なにもしてやってないから宜しくお願いしますね…って言われました」
「心配してるんだよ、お母さんだもんね」
肘で小突くと柊二くんは照れたように「まぁね」と口をとんがらせた。可愛いやつ。
「頑張ってください!」「おう!」と二人は長く固い握手を交わし、瑞希くんは帰っていった。
途中デパ地下や名店街に立ち寄っては買い込んだお土産で、瑞希くんの両手はいっぱいになってしまった。
「初音さん、もう充分ですから」
これだけは忘れちゃならねぇと、東京ばな奈を買おうとする私に柊二くんも突っ込みを入れる。
「東京おかんだな、初音さんは」
並んだ二人の笑顔にニヤニヤしてしまったよ、おかんは。
「そー言えばお前さぁ、なんで初音さんチがわかったんだ?」
「それは先輩んチのお店に行って」
「親父かよ?あのおしゃべりが」
「あ、いえ、お母さんに聞いたんです」
「お袋?店にいたの?」
「はい、先輩の受験が終わるまでお仕事お休みする事にしたって言ってましたよ」
「はぁ?」
「僕、すごくご利益のある御守りを届けに行くって嘘ついちゃったんですけど、そしたらおばさんに、私は受験生の母らしい事なにもしてやってないから宜しくお願いしますね…って言われました」
「心配してるんだよ、お母さんだもんね」
肘で小突くと柊二くんは照れたように「まぁね」と口をとんがらせた。可愛いやつ。
「頑張ってください!」「おう!」と二人は長く固い握手を交わし、瑞希くんは帰っていった。