この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
初音さんの二十日間
第10章 青春への乱入!
「そういう人だから、先輩にはうんと年上の甘やかしてくれるような人がいいんですよ。僕じゃ無理なんです」
「え?」
「初音さんの好みが哀愁溢れるおっさんだっていうの。残念だなぁ」
にっこりと笑う顔に『全部バレてます』と書いてある。ひーはー!
「ふへへ…ホント残念」
真夜中、目が覚めて隣の気配を伺うと、瑞希くんは私に背を向けて震えている。寒いのかと布団をかけ直そうとしてハッとする。
そしてそのままそっと寝たふりをした。
忍び泣く瑞希くんを抱き締めてあげたかったが、私のそんな行為にこの優しい子はきっと、目のゴミが取れなくて…なんて気遣いをしちゃうだろう。
ごめんね、ごめんね。
早く夜が明けて、この子に明るい朝陽がさしますように。堂々と胸を張って好きな人と手を繋ぐ日が来ますように。
「え?」
「初音さんの好みが哀愁溢れるおっさんだっていうの。残念だなぁ」
にっこりと笑う顔に『全部バレてます』と書いてある。ひーはー!
「ふへへ…ホント残念」
真夜中、目が覚めて隣の気配を伺うと、瑞希くんは私に背を向けて震えている。寒いのかと布団をかけ直そうとしてハッとする。
そしてそのままそっと寝たふりをした。
忍び泣く瑞希くんを抱き締めてあげたかったが、私のそんな行為にこの優しい子はきっと、目のゴミが取れなくて…なんて気遣いをしちゃうだろう。
ごめんね、ごめんね。
早く夜が明けて、この子に明るい朝陽がさしますように。堂々と胸を張って好きな人と手を繋ぐ日が来ますように。