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初音さんの二十日間
第11章 オン・ザ・ベッド
帰宅した私たちはいつものようにソファーの定位置に座り、テイクアウトしたハンバーガーを頬張っていた。ああ、ジャンク最高!でもって隣に柊二くんがいるってこと、最高!

昨夜の切ないカンファレンス中に飛び出した『好きな人いる発言』について、それが誰なのか? 私だと自惚れていいのか? よくわからないまま、それでも戻ってきたこの普通な日常感がとても心地よかった。


「瑞希くんさ、可愛かったね」

「うん」

「あんな子に迫られたら拒めないよね」

「うお!まさか、ゆうべ何かあったとか!?」

思わず、といった感じでバーガーを持つ手にチカラをこめた柊二くんは、にゅるっと飛び出してしまったレタスとパテにあわあわしている。

「あるわけないじゃん。相手は柊二くん大好きっ子だぞ」

「わかんない…初音さんが襲ったかもしんないし」

「するか!」

「前科者のくせに」

「前科者?」

「渋谷で飲んだ夜、俺のこと誘った人だあれ?」

今度は私が飛び出した具材にあわあわした。



やっぱり夢じゃなかったのねーーーーっ!!!



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