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初音さんの二十日間
第12章 口は幸いの元?
財布片手にランチを調達しに行く同僚から離れ、休憩スペースへ向かった。この季節はみんな暖かい物を食べたがるので、この場所に持ち込んでお昼する人は少ない。
「ふふふっ」
弁当箱を開けると笑いが込み上げてきた。今ごろ柊二くんも同じように、蓋を開けて広がる光景に笑っているだろうか。
ハート型に抜いたニンジンや玉子焼き。崩れないよう焼いたハンバーグもハート型。極めつけにごはんには『LOVE』とくり抜いたのりを乗せてみた。
ニヤニヤと箸箱を手に取ったところでスマホが震える。
ーーハートまみれだ! 初音さんたらw 好き!
弁当箱と一緒に写った自撮り画像が添付されていた。可愛いなぁ。
ハート型の玉子焼きを口に入れて、スマホの画像をもう一度見る。
「可愛いなぁ」
ハンバーグを箸でつまんで
「あぁ可愛いなぁ」
腑抜けてしまったのは私の方で、デレデレニヤニヤすっかり締まりのない日々を過ごしていた。
「ふふふっ」
弁当箱を開けると笑いが込み上げてきた。今ごろ柊二くんも同じように、蓋を開けて広がる光景に笑っているだろうか。
ハート型に抜いたニンジンや玉子焼き。崩れないよう焼いたハンバーグもハート型。極めつけにごはんには『LOVE』とくり抜いたのりを乗せてみた。
ニヤニヤと箸箱を手に取ったところでスマホが震える。
ーーハートまみれだ! 初音さんたらw 好き!
弁当箱と一緒に写った自撮り画像が添付されていた。可愛いなぁ。
ハート型の玉子焼きを口に入れて、スマホの画像をもう一度見る。
「可愛いなぁ」
ハンバーグを箸でつまんで
「あぁ可愛いなぁ」
腑抜けてしまったのは私の方で、デレデレニヤニヤすっかり締まりのない日々を過ごしていた。