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初音さんの二十日間
第12章 口は幸いの元?
『初夜』の日を受験日に決め禁欲宣言をした柊二くんは、機織り部屋にこもることが多くなったが、私はそれほど寂しくなく過ごしていた。
例えばお風呂上がりの濡れ髪を熱っぽく見つめる視線を感じたり、ソファーでの定位置が端っこから私のぴったり隣となったり、そういう変化が私を楽しませてくれている。
おずおずっと肩に手を回し、キスをねだるように顔を寄せてくる仕草とかホント倒れそうなくらい可愛いから、つい意地悪したくなる。
「おや? 禁欲宣言はどうなった?」
「キスに関してはチェリーじゃないからルール外なの!」
そう言って口技だけで煽られると形勢は逆転し、ヤル気スイッチが入ってトロンと煮崩れそうになってしまう。そんな私にイタズラっぽく
「なぁに? そのやらしい顔」
なんて言ってくるから油断できない。でも楽しいの、それが。
例えばお風呂上がりの濡れ髪を熱っぽく見つめる視線を感じたり、ソファーでの定位置が端っこから私のぴったり隣となったり、そういう変化が私を楽しませてくれている。
おずおずっと肩に手を回し、キスをねだるように顔を寄せてくる仕草とかホント倒れそうなくらい可愛いから、つい意地悪したくなる。
「おや? 禁欲宣言はどうなった?」
「キスに関してはチェリーじゃないからルール外なの!」
そう言って口技だけで煽られると形勢は逆転し、ヤル気スイッチが入ってトロンと煮崩れそうになってしまう。そんな私にイタズラっぽく
「なぁに? そのやらしい顔」
なんて言ってくるから油断できない。でも楽しいの、それが。