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初音さんの二十日間
第7章 与ひょうの恋
「うーあーうー」

頭が痛い。完全なる二日酔いだ…。

昼過ぎにようやくベッドから這い出てみたものの、カラダも思考もまったく動かない。

今日は…日曜日、だよね。
仕事は休み、だ。

昨日は土曜日で。
柊二くんと学校を見に行った。

んで、夏希と会って、飲んだ。
飲んだ飲んだ。
飲みすぎた。

電車の中で二つ折りになりそうなカラダを、柊二くんが支えてくれていたような気がする。

駅前のコンビニでアイス買ってくれー、と駄々をこねて怒られた気がする。

柊二くんのメガネを取り上げて、イケメンだーイケメンだーと騒いで再び怒られた…気がする。

あとはあとは…。


柊二くんに聞いてみよう。


ずるずるとカラダを引きずってリビングを覗いたが、姿が見えない。
あー、つうになってるのか。

「しゅーじくんやい」

居候部屋をそっと開けてみても、そこには鶴も柊二くんもいなかった…。
あれー?

与ひょう、棒立ち。



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