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初音さんの二十日間
第9章 闘え!アラサー女!
うーん、と伸びをした柊二くんは、ちょっとだけスッキリした表情で

「許すとか許さないとか、その辺はわかんないすけど、もっと労ってやんなきゃいけなかったんだなぁって反省しました」

「ありがと、初音さん」

えい!っと勢いよく立ち上がり

「初音さんとあの人の事は…俺がどうこう言う立場じゃないのだけど、なんか複雑な気持ちです。その複雑さの成分がなんなのか…今は説明できないっす」

「うん」

「うちの事情の事は置いといても、俺ここにいたいです。初音さんは迷惑かもしんないけど…最後まで置いてください」

「当たり前だ!キミが合格して、そんでいっぱい勉強して偉い人になった時、この人が恩人です!って言われたいんだから私は。勝手に出ていったら地の底まで追いかけっぞ!」

「ひゃー、怖ええ!でもずっと将来に、俺が初音さんをおぶった銅像とかが建ったらおもしれえ!」


ようやくいつもの空気が戻ってきて、なんとなく顔を見合わせて笑った。




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