この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
純の恋人
第5章 三人の正体
 
 こんな大事な瞬間なのに、私の体は他の男の人を知っている。押し当てられる熱を、無意識に他と比べてしまう。誰が一番だとか、そんな事は関係ない。誰かを知ってしまっている、それが悔しくて、悲しかった。

「――純ちゃん?」

 気が付けば、私は泣いていた。止めようとしても止まらなくて、手で目を覆う。

「ごめん、やっぱり嫌だった? 無理なら、止めよっか」

「違……違うです。私、自分が馬鹿で、嫌で……イドさんは、何も悪くないです」

「純ちゃんは馬鹿なんかじゃないよ? よく分かんないけど、自分を責めないで」

 イドさんは自分のものがはちきれそうなのに、私のために腰を引く。そして安心させようと私を抱き締めて、頭を撫でてくれる。その優しさが余計に辛くて、ますます涙がこぼれた。

「……私、初めてじゃないんです。何も分からないからって、それが日常だったかもしれないからって、馬鹿な事しました。初めてが、イドさんだったらよかったのに……」

 イドさんは全部知ってるけれど、謝らずにはいられなかった。どうして初めから、自分の気持ちへ正直にならなかったんだろう。いくら後悔しても、体は元に戻らない。記憶を無くしても、真実が変わらないように。
 
/246ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ