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桃尻娘はpeachpie🍑
第11章 好きだから…
桃子が家に帰ると、もう男は居なかった。

鞄を置き、リビングに行くと母親はキッチンで料理をしていた。
桃子は何も言わずに冷蔵庫からミネラルウォーターを出しグラスに注ぎ飲んだ。

「桃子…」

母親が呼び掛けた。

「なぁに?」

「ママ、結婚するわ。」

「そう。」

「彼、離婚出来たの。」

「そう。」

「赤ちゃんも産まれるし、四人でここに住むのは狭いから…」

「引っ越すの?」

「少し学校が遠くなるけど…」

「…。ママ達だけで住んだら?」

「え?」

「私…知らない男の人と暮らしたく無いし。」

「そう。。よね。。でも…ね。」

「学校卒業するまではここに。後のことは又後で考えて…今はここに。」

「この部屋は、賃貸にしようと思って…経済的に余裕が出来る訳でも無いし。」

「高齢出産だし、あと、20年以上は頑張らないとだものね。」

皮肉を交えて言ったが

「そうなの。60歳過ぎても頑張らないと。」
お腹見ながらお腹を摩り、優しい顔をしながら母親は言った。

桃子は寂しさが込み上げた。
自分の母親ではなくなったような気がした。










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