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囚われ
第2章 黒い部屋

わからないけど、この部屋から出ないと


でも、ドアが二個ある


2つとも黒だけど明らかに厳重なドアとそうでないドア


どっちが、外に繋がっているドアなんだろう


悩んでいるとドアが、自分から開いた


わけもなく、ドアの開いた先には彼がいた


「やっと、起きたか」


彼がここにいることに特に疑問を感じなかった


だってこの部屋は、まるで


彼のようだったから…


「どういうこと?」


睨みながら彼をみた


でも、彼は気にも留めずにわらった


「お前は、俺の奴隷……だろ?」


クククと笑う彼


私は、警戒感を少しも緩めずに一歩後ろ下がった


彼は、ほくそ笑みながら一歩近寄ってきた


「この部屋は、お前のものだ

 なかなか、いい部屋だろ?」


一歩後ろに下がる


「私は、そんなこと聞いてない!」


彼は、また一歩私に近寄る


また、私は一歩下がる


彼がまた一歩近寄る


また、私が…


いや、壁に追いやられた




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